日本IVF学会 Japan Society of Assisted Reproduction

-未熟卵体外受精- About IVF

未熟卵体外受精

 従来の体外受精(IVF)と異なり、注射などによる卵巣刺激を全く行わずに受けられる体外受精治療です。注射をしないため時間的制約もありませんし、もちろん注射をする時の痛みもありません。またその費用も要らないわけですから経済的にも助かります。注射で腹水が溜まるような卵巣過剰刺激症候群の心配もなくなります。

適応

 体外受精を必要とする患者さんの中で次のような方々に適しています。多嚢胞性卵巣症候群(PCO)との診断を受けている方(次の写真参照)。月経の間隔がひろくPCOの疑いのある方。主治医が適応と判断した方。

具体的な方法は以下の順序でおこないます。ほとんど通常のIVFと同じです。

  1. 採卵:
    月経周期の10日目前後におこないます。
    方法は通常IVFとほぼ同じです。
  2. 顕微授精:
    未熟卵を1日かけて成熟させた後に顕微授精をおこないます。
    未熟卵は透明帯という外側のカプセルが硬いので顕微授精をする必要があります。
  3. 孵化補助術(AHA):
    胚移植前に透明帯の一部にやや大きな穴をあけることで孵化し易くし着床率を高くします。
  4. 胚移植:
    採卵から4日目に通常IVFと 同じ方法でおこないます。
  5. 妊娠判定:
    胚移植から14日目におこないます。
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成績

 妊娠率は15〜20%前後ですが注射を必要としないことや経済的、時間的、肉体的、精神的利点を考えれば一部の患者さんにとっては有効な治療法と考えられます。

 超音波エコー検査でこのように卵胞の多く見られる多胞性卵巣症候群と診断されている方にもっとも適しています。こんなに典型的でなくても月経の間隔の広い方にはこのような傾向がみられます。そんな場合にも適応となります。


採卵直後のさまざまな未熟卵(写真左)とその結果得られた受精卵(写真中)。この胚を移植し妊娠に成功した。

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